「釣紀行」の休刊、「釣春秋」の倒産に思うこと
九州や山口方面の釣り場や釣り方を紹介する雑誌である、「釣紀行」と「釣春秋」が既に休刊や倒産の憂き目になっていることは、以前から釣りをしている方であればご存知なはずです。
言われてみると、最近本屋さんに並んでないと思ったよ〜!!と、お思いの方もおられるかと思います。^^;
釣り雑誌が休刊・廃刊に追い込まれ、会社そのものが倒産してしまう原因は、やはり釣り人口の減少とネット社会におけるブログやサイトの乱立によるものであることは、疑うべき余地がありません。
そもそも雑誌の収入は、雑誌販売よりも釣具の宣伝広告費に重きを置いていたのでしょうが、釣具メーカーの販売不振等々によって宣伝広告費を雑誌にかける枠が縮小傾向にあることも容易に想像が付きます。^^;
発行部数が少ない釣り雑誌よりも、PVが高い釣りのサイトに広告を載せた方が効果的でもあり、宣伝広告費を圧縮することが出来ますし・・・。
それがPPC広告であれば尚更です。
しかも、昨今の大学生の凡そ半分近くが、1日の読書時間が0(ゼロ)と言う驚くべきアンケート調査の結果がありました。
(本当なのでしょうか?)
紙媒体の書籍よりも、アマゾンのキンドルに代表されるネット書籍に慣れていて、それをカウントしていないのかもしれません。
新聞も読まないし、本も読まない若者が増えていることに驚かされますが、今の若者の多くはスマホなどでネットから多くの情報を入手していることは明らかです。
釣り雑誌よりも、多くの釣りサイトや釣りブログのほうが勝っている点が多々あります。
そのことについて触れてみたいと思います。
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釣り雑誌が休刊・廃刊になる理由
釣り雑誌の致命的な部分は言うまでもなく、リアルタイムな釣り情報が届けられないことに尽きると思います。
取材から編集、校正などのプロセスを考えますと、どうしてもタイムラグが出来てしまいます。
1ヶ月前だとか2ヶ月前の釣り情報など・・・・・釣りをする方からすればほとんど要らない情報ではないか?と推察されます。
仮に来週の日曜日にセイゴを夜釣りで狙いに行きたいと考える人が釣り雑誌を読むことは考えにくいものなのです。^^;
もちろん長期スパンでものごとを考えて来年、再来年のために・・・と言う方もおられるかもしれませんし、私自身はそういう考えのもとで釣り雑誌を購入して参りました。
それだけではなく、パラパラと読み流しても楽しいのが釣り雑誌でもあると思っているので、私は不定期ですが、結構購入しますけど。^^;
ですが、多くの釣り人は1ヶ月も2ヶ月前の情報をお金を出してまで買う必要があるのか?と思うはずです。
それと、取材内容そのものが浮世離れしているような内容が多いことも多々あります。
1回の釣行で5万〜10万円ぐらいかかりそうな離島の釣りの記事に興味を持つ方は極々限られています。^^;
確かに、釣りにはロマンや夢も必要だとは思いますが、金が掛かりすぎる釣りを紹介し過ぎると反感をくらうようにも感じます。
コンディションの良い釣り場で、竿も持ち方もなってないような釣りガールが大物を釣っているのは、すべてのお膳立てが揃ってカネで釣りそのものを買っている ようなものとの気がしますし、釣具や釣り船のコマーシャルのための釣りという、うさん臭さを感じる方も多いはずです。
更に、季節ごとに釣れる魚は凡そ決まっているのですが、人気がある魚の特集を決まった時期に飽きもせずに毎年毎年同じ時期に記事にするパターンは釣りニュースなどでもお馴染みで、多くの釣り人が僻壁していることが分らないのでしょうか?
だから、毎月定期的に買ってまで読む必要がなくなるのです。
しかも、1ヶ月前だとか2ヶ月前の情報など・・・。
インターネットが普及していない頃は、他に釣り情報を入手する媒体がないために売れていただけのことです。
釣れる釣り場にテスターの方が上から下まで某釣具メーカーのウェアーを着てキメ狂って、竿とリールだけで20万は下らないと言うようなタックルを使って釣った記事など少なくとも私はまるで興味が湧かないのです。
まことに失礼ですが、そんな記事よりもド素人あるいはビギナーがとんでもないタックルと仕掛けでボウズをくらった様な記事を書いているブログなどの方が逆に応援したくなりますし、次は何を狙うのだろう??と興味が湧くのです。
しかも、リアルタイム・・・なのです。
昨日の釣果が今日分ることは、ネット社会ではもはや当たり前ですが、雑誌では到底この様なことはできません。
魚種別の釣り方や攻略法においても、昨今ではたくさんのサイトで簡単に探すことが出来ます。
わざわざ釣り雑誌や釣りの本などを購入しなくても、無料で、ある魚の釣りに関する知識がいくらでも入手できる時代なのです。
無料と言っても通信費はかかりますけど・・・。
釣り方はもちろんですし、仕掛けやタックルやエサや、料理法までもがすぐに分るサイト群に勝る釣り雑誌を編集することはとてつもなく難易度の高いことだと思います。
ネット社会は便利ですが、ある意味恐ろしいことをマジで痛感します。
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